シカゴのポストロック・シーンの支柱的存在ジョーン・オブ・アーク。その中心であるティムの実弟でありドラマーでもあるマイク・キンセラがその素晴らしい唄声を披露するソロ・ユニット。すでに5度の来日を果たし、Charaや坂本真綾もファンであることを公言するなど、日本でも確固たる人気と評価を誇る。2年ぶり6作目となる本作は、ボニー“プリンス”ビリーやアンドリュー・バードなどを手がけるニール・ストロウチの音作りにより、シンプルながら芳醇の極みともいえるサウンドを生み出すオーウェン・マジックはそのままに、さらに、昨年のキャップン・ジャズの再結成ツアーの影響か、これまでになくロックな面も垣間見える、実に魅力的な多層性を持ったアルバムとなっている。 |