005年に、テキサスはサン・マルコスで結成された4人組インストゥルメンタル・バンド。結成してすぐに自主で制作し、CD-Rでリリースされた1st アルバム『Young Mountain』が各方面から絶賛を浴び、The Silent Ballet誌のベスト・インストゥルメンタル・リリース・オブ・ザ・イヤーの5位に選出される。これがきっかけでMagic Bullet Recordsと契約。2006年には「Young Mountain」が正式にプレスされ再リリースされ、PitchforkやRolling Stone等、より広範囲で注目され、Sputinikmusikでは「ほとんど完璧なサウンド」と評され、Rock Sound誌では、エディターのDarren Taylorに、2006年のベスト・アルバムとの評価を受ける。映画やCMなどでも多く使用され、瞬く間にインディー・ショップとiTunes Storeのチャートを席巻する。2008年、2ndアルバム『This Will Destroy You』をMagic Bulletよりリリース。Rock Sound誌のアルバム・オブ・ザ・イヤーの5位に選出され、Drowned in Sound誌では“トゥルー・クラシック”と評される等、絶賛。このアルバムをもって、創設メンバーの一人であるベーシスト、レイモンド・ブラウンが脱退。現メンバーであるドノヴァンが加入する。バンドの人気は海外にも飛び火し、ヨーロッパ・ツアーを敢行。大成功を収める。この頃、同じくテキサスを中心に活動していたLymbyc Systymとの交流を深め、合同USツアーを敢行。2008年には、Lymbyc Systymのリミックス・アルバムに参加、2009年にはスプリットEP「Field Studies」をリリースしている。その後もATPをはじめ数々の錚々たるフェスに出演する。この年、創設メンバーであったドラマー、アンドリュー・ミラーが脱退。現メンバーであるアレックス・ボーレが加入する。2010年、2曲入り12” EP「Moving on the Edges of Things」をリリース。その後、Deftonesのツアーに参加する。2011年、Suicide Squeezeに移籍、3rdアルバム『Tunnel Blanket』をリリース。この年、ブラッド・ピット主演で、アカデミー賞にもノミネートされた映画『マネーボール』で楽曲が使用され、大きな話題となる。そして、世界中が注目する中、2014年、待望の4thアルバムが到着。2nd以来のパートナーであるプロデューサー/エンジニアのJohn Congleton(St. Vincent、Clap Your Hands Say Yeah、Cloud Nothings、Erykah Badu、Bono、The Appleseed Cast、Explosions in the Sky等を手がける)を迎えて、制作された本作は、現体制になってからも、精力的に世界中でツアーをこなした後のバンドとしての結束や錬度が如実に表れた大充実作。同郷のExplosions in the Skyを始め、Mogwai、65daysofstatic、Saxon Shoreら、轟音インストゥルメンタル・ポスト・ロックを系譜を受け継ぎ、さらに発展させていく存在として未来を嘱望された次世代ポスト・ロックの貴公子が、次のステージに上がったことを高らかに告げる金字塔的作品。