2005年初頭に、カリフォルニアのカンブリアに住むカンブリア・グッドウィンと、同じくカリフォルニアのオークランドに住み、毎年夏にはアラスカで父親の漁業を手伝うというフィッシャー・マンでもあるヴァン・ピアースザロウスキーによって、フォーク・デュオとして結成される。ほどなく、カンブリアがベイエリアに引っ越すのを機に、ケイレブ・ニコラスとジョシュア・バーンハートをリズム隊に向かえ、バンドとなる。2006年に、EP「Nowhere To Run」LP『When The Rain Comes』をリリース。完全自主制作/リリースにも関わらず、その荒削りながら、心に突き刺さる唄心が話題を呼び、ブライト・アイズやトゥー・ギャランツのオープニング・アクトに抜擢される。また、マット・ウォードがピッチフォークのインタヴューで、「Nowhere To Run」収録の「ⅠWoke Up Today」を、ソング・オブ・ザ・イヤーに選出。大きな話題となる。2007年夏には、前述の自主制作の2作をコンパイルした編集盤『The Wind And The Swell』をAmerican Dustよりリリース。当然のようにピッチフォークやオール・ミュージック・ガイドで高得点を獲得、スピン・マガジンでも「ⅠWoke Up Today」が“Songs To Download Now(今、ダウンロードすべき曲)”としてフィーチャーされる。その後も、モデスト・マウスやローグ・ウェーヴらとステージを共にするなど、着実にその名を知らしめていく。そして、2008年春、遂にこの1stフル・アルバム『ALL WE COULD DO WAS SING』が到着。半数を、タイニー・テレフォン・スタジオにて、ニール・ヤング、デス・キャブ・フォー・キューティー、サン・キル・ムーン、マウンテン・ゴーツらを手がけたアーロン・プレウィッツによって、残りの半数を、パン・アメリカン・スタジオにて、ペイパーカッツのジェイソン・クエーヴァーによって録音された本作は、ニール・ヤングやウィル・オールダムといった偉大な先達に通じる枯れた唄心と、アーケイド・ファイアやクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーといった新世代バンドが持つ瑞々しさや荒々しさを併せ持った稀有なバンドの、堂々たるデビュー作品に仕上がった。日本盤にはボーナストラックとして『The Wind And The Swell』から1曲と、未発表新曲が追加収録される。