Archive for 12月, 2011

JEN WOOD / FINDS YOU IN LOVE

水曜日, 12月 7th, 2011

シアトル在住のシンガー・ソングライター。1992年よりTattle Taleのメンバーとして活動を開始。98年にソロ・デビュー。ジョーン・オブ・アークのティム・キンセラとスプリットEPをリリースしたり、ザ・ポスタル・サーヴィスのアルバムに参加したりと、USインディー~ポスト・ロック界で絶大な支持を得ている。実に7年ぶりとなる本作では、地元シアトルの盟友たちが全面参加。これまでギター一本で表現されることの多かったジェンの世界が、バンド・サウンドによって、より大きな世界観を獲得。その唄声も、さらに優しく、滋味溢れる。長らく待たれていた歌姫の帰還であり、新たな挑戦でもあるこのアルバムの完成を心から祝いたい。

SAXON SHORE / IT DOESN’T MATTER

水曜日, 12月 7th, 2011

マシュー・ドーティーを中心とする、ペンシルヴァニア出身の5人組インストゥルメンタル・バンド。デイヴ・フリッドマンのプロデュースによる3rdで、り、彼らの繊細かつ凶暴なメロディー/サウンド・センスが開花。06年にはトリステザとのカップリングで来日も果たす。3年ぶりとなる本作では、再びフリッドマンと組み、数々のツアーによってライヴ・バンドとして成長したこの5人によるパフォーマンスを生々しく捉えることに成功。ソロ・シンガーである、マイス・パレードにも参加するキャロライン・ラフキンをゲストに迎えたヴォーカル曲も披露。より多くの人に聴かれるべきという意味で、史上最高に“ポップ”なアルバムとなった。

JOKER’S DAUGHTER / THE LAST LAUGH

火曜日, 12月 6th, 2011

ギリシャのキプロス島にルーツを持ちながら、ロンドンに生まれ育ったヴォーカリスト/ソングライター/マルチ・インストゥルメンタリスト、ヘレナ・コスタスによる1人ユニット。2003年にデモを送ったことから交流が始まったデンジャー・マウスとの全面コラボレーションにより作られたデビュー・アルバム。様々な領域の感情を表現できる稀有な才能を持ったヴォーカリストであるヘレナと、時代の寵児とも言うべき希代のプロデューサーであるデンジャー・マウス。この2人の出会いが、息を呑むほど美しいフォーク・ポップを生み出した。USではブライト・アイズのコナー・オバーストが運営するレーベル、Team Loveからリリースされる。

BOY IN STATIC / CANDY CIGARETTE

火曜日, 12月 6th, 2011

ボストン出身のシンガー・ソングライターである台湾系アメリカ人アレクサンダー(アレックス)・チェンと、同じくボストン出身のドラマーである日系アメリカ人ケンジ・ロスによるデュオ。2004年にアレックスのソロ・ユニットとして1st『Newborn』でThe NotwistのレーベルAlien Transistorよりデビュー。2006年にはラップトップ・シューゲイザーの傑作である2nd『ヴァイオレット』を引っさげ来日も果たす。2008年、そのツアーにも同行していたケンジが参加、デュオに。前作までと打って変わって、ポジティヴさや開放感、そして眩しいばかりのポップネスに満ち溢れている。何度も聴くにつれ、最初の驚きや戸惑いは大きな喜びに変わるだろう。

nhhmbase / ALIVE AT THE WALL

火曜日, 12月 6th, 2011

2004年の結成以来、変拍子や転調を多用しながらも、不思議なほどシンプルでポップな印象を与える楽曲と、ときに出血し救急車で運ばれるほどテンションの高いライヴを武器に、group_inou、トクマルシューゴ、OGRE YOU ASSHOLEらとともに、新たなシーンを作り上げる。本作は、彼らの本領であるライヴを、それも旧メンバーによる最後の演奏となった2008年11月2日台北公演を完全収録した初のライヴ・アルバム。nhhmbaseは、現在新メンバーを迎えて、マモルのソロ・プロジェクト的色彩を強めた新たなバンドとして再始動しているが、長らくライヴ・バンドとして高い評価を得てきた第一期nhhmbaseの最高の瞬間を永遠に封じ込めた貴重な作品として輝き続けるだろう。

BIBIO / VIGNETTING THE COMPOSTE

火曜日, 12月 6th, 2011

イングランドはウエスト・ミッドランズ在住のスティーヴン・ウィルキンソンによる1人ユニット。ボーズ・オブ・カナダのマーカス・イオンの紹介によってUSはLAのMush Recordsより2004年にデビュー。アシッド・フォーク的なギター、チープな機材によるエフェクトやフィールド・レコーディングなど、その奇妙かつ愛すべきサウンドは、インクレディブル・ストリング・バンドやジョアン・ジルベルト、トータスなどと比較されながら絶賛される。2009年、Warp Recordsへの移籍という噂も流れる中、3rdアルバムが完成。新しくも温かい、革新と郷愁を同時に感じさせるようなサウンドスケープを編み出す彼独自の手法が完全に確立した傑作。

MARCHING BAND / SPARK LARGE

火曜日, 12月 6th, 2011

2004年より活動するリンシェーピング在住のデュオ。自主制作EPが地元紙やWebなどで評判となり、LAのUrband & Lazor Music Publishingと契約。クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーやヨ・ラ・テンゴなどを手がけるアダム・ラッススをプロデューサーに迎えて制作された1stアルバムである本作は、マリンバ、バンジョー、ヴィブラフォンなどを幾重にも重ねた流麗なサウンドスケープや、ビートルズばりの美メロとハーモニーが、ベル&セバスチャンやザ・シンズなどを引き合いに出されながら大きな話題となり、myspaceのアクセスは、異例の早さで100万を超えた。1曲たりとも駄曲がない、彼らのソングライティングの妙技に酔いしれて頂きたい。

TILLY AND THE WALL / O

火曜日, 12月 6th, 2011

2001年よりネブラスカ州オマハで活動する男女混合5人組。同郷の雄、ブライト・アイズことコナー・オバーストが運営するレーベルTeam Loveの看板アーティスト。鮮やかでアートなポップ・センス、男女混声のヴォーカルが織り成すハーモニー、ドラムレスでタップ・ダンサーを擁したユニークなステージワークを武器に、ゴー!チーム、CSSらとのツアーや、コーチェラ、サマー・ソニックなどの大型フェス出演を積極的に行い、世界的な支持を得る。3作目のアルバムとなる本作は、キッチュなポップネス、フォーキーな唄心、パンキッシュな勢い等々、彼らの幅広い魅力があらゆるベクトルに爆発しながらも、ひとつの大きな世界観を獲得し得た傑作。

+/- {PLUS/MINUS} / XS ON YOUR EYES

火曜日, 12月 6th, 2011

James BaluyutとPatrick Ramos、そしてChris DeanerからなるNYのトリオ。3年という、バンド史上最高のインターヴァルを経て、遂に4thアルバムが完成。彼らの特徴のひとつであったカッティング・エッジな実験性は抑えられ、より“バンド”としての一体感を追求した作品になった。あくなき実験や挑戦を繰り返した結果、流行り廃りがるような新しい要素を追加するのではなく、ギターのカッティングに、スティックの一振りに、そして何よりそのメロディー、唄心といった核にこそアイデンティティを見い出した彼らの、2008年現在における“究極”。いかにもライヴ映えしそうなこのアルバムを携えての、4度目の日本~台湾ツアーも決定している。

I AM ROBOT AND PROUD / UPHILL CITY

火曜日, 12月 6th, 2011

トロント王立音楽院で10年間クラシック・ピアノを学んだ後、コンピューター・サイエンス科の学位を取得しながら、2000年よりIARAP名義で活動を開始する。06年にDarla Recordsより3rdをリリース。その独自の温かみのあるポップなエレクトロニクス・サウンドが世界中から高く評価される。日本でも大きな評判を呼び、輸入盤店および配信にて爆発的な売上を記録する。数々のサウンドトラックやCM音楽、コラボレーションでも話題をふりまく中、遂に待望の4thが完成。もはやロボット節としかいいようのないメロディー、そしてトラック・メイキングのエッセンスはさらに研ぎ澄まされ、濃厚に凝縮。この集大成的傑作で、本格的に日本デビューを果たす。