●日本先行リリース
●日本盤のみボーナストラック1曲収録(Zammuto [ex-The Books]によるリミックス)
YOUTH-182
¥2,286 (tax out)
2012.09.12 on sale
解説:天井潤之介
アリゾナ出身のベル兄弟による、極上のインストゥルメンタル・デュオ。
Western Vinyl移籍第一弾となる“象徴派”な3rd。
デビューEPが、The Album LeafやMice Paradeの耳に留まり、オープニング・アクトに抜擢される。06年、Mush Recordsより1st『LOVE YOUR ABUSER』をリリース。08年、The Album Leaf、Bibio、Daedelusらが参加したリミックス・アルバムをリリース。Bloken Social Scene、The Books、This Will Destroy Youらとツアーをこなす傍ら、マイクはCrystal CastlesやHer Space Holiday等のバック・メンバーも務める。09年、2nd『SHUTTER RELEASE』をリリース。日本を含め、香港、台湾、シンガポール、マレーシアなどを周る大規模なアジア・ツアーを2度行い、成功させる。そして2012年、Dirty ProjectorsやHere We Go Magicなどを輩出したWestern Vinylに移籍し、3年ぶりとなるアルバムを完成させる。19世紀後半の芸術界に起こったムーヴメントである“象徴主義”にちなんで付けられたタイトルが示すとおり、どのような具体的な言葉より感情や情景を描き出す彼らの音楽の特異性が極みに達した傑作に。
comments
「アルバム・タイトルの語源でもある「象徴主義(Symbolisme)」とは、19世紀後半のヨーロッパで興った芸術運動。宗教や神話を主題とする“目に見えないもの=観念”に、色彩や装飾を施し表現するべき“目に見えるかたち=象徴”を与える。リンビック・システムのふたりにとっても音楽とは、そのようなものなのかもしれない。さまざまな楽器を鳴らして音色を集め、それらを並べて重ねることでシークエンスを作りながら、響きのフォルムやサウンドスケープ(音の風景)を描き出していく。そうして緻密かつ大胆に“象徴化”されたリンビック・システムの音楽は、聴く者にありありとした想像を喚起させる。ボアダムスのドラム・パフォーマンス「BOADRUM」にも参加したAaのJosh Bonatiがマスタリングを手がけ、前作に引き続きスロウ・シックスのChristopher Tignorがストリング・アレンジメントを務めたニュー・アルバム『シンボリスト』。タッチを増したサウンド・エレメンツとドラム・ビートのダイナミクス、そしてポスト・クラシカルにまで届く音の広がりと洗練されたレイヤーの構築は、これまでのリンビック・システムからさらなる飛躍を感じさせる。今のふたりの音楽的想像力があますところなく表現された、イマジネイティヴな感動を刺激してやまない作品だろう」
天井潤之介